Short Piece Vol.3 ライブ写真



Short Piece Vol.3 ライブレポート

冬の息吹を感じさせる肌寒い天気の中、
毎月恒例、Short Piece vol.3が開催された。

8月より開催されているこのShort Pieceだが、
3回目にして初めて男性ばかりが出演する回となった。

はじめに登場したのは、木村竜蔵。
この9月にメジャーデビューを果たしたばかりの、期待の新人である。
仙台での演奏は、先日のMEGA ROCKS以来となる。
日本の四季を大切にした叙情的な歌詞を、
情熱的なボーカルと演奏に乗せて奏でるスタイルが印象的。
楽曲に加えて端正なルックスも魅力の一つだが、
ライブでこそ分かるお茶目な雰囲気が親近感を与えてくれて、
それもまた魅力的な一面だなぁと感じた。
最後に、Date fmでは9月のメガプレイとなった「風の祈り」を演奏。
スケール感の大きな楽曲の余韻が、いつまでも会場に響いていた。

次の登場は、磯貝サイモン。
確実にキャリアを重ねて、デビュー5周年を迎えたシンガーソングライター。
自身の活動のみならず、プロデュース業や楽曲提供なども活発で
ARABAKIには、JUN SKY WALKER(S)のサポートとして出演経験もある。
今回はアコギ一本の弾き語りスタイルであったが
楽器は何でも弾きこなすという多才なスキルがゆえ、
ギター一本なのにとてもポップに響くサウンドに耳を奪われた。
ライブ会場限定で販売されているという曲も披露されたが、
身の回りの出来事をテーマに、丁寧に仕上げられた歌詞に耳を傾けると
その情景が映画のように脳裏に広がっていくのだった。
「low battery’s song」などでは自然と会場から手拍子が起こり、
駆けつけたファンと一体になった、とても温かい雰囲気のライブだった。

最後は、レギュラー出演のRyo Hamamoto。
MCで、今日の出演者が全員ネルシャツであることに触れ、場内の笑いを誘うなど、
イベントの回を重ねるごとに、会場の雰囲気づくりに磨きがかかってきた様子。
まるでRyo Hamamotoの部屋で談笑しながら演奏を聴いているような、そんな距離感だった。
MCでは独特の雰囲気を醸しつつも、曲に入ればピリッとした緊張感が生まれる。
何度も言うようだが、卓越したギターテクニックは本当に魅力的で、
「Feathers」のイントロなどは、左手のフィンガリングを見ているだけで
感動を覚える程だった。
Fleetwood Macのカバーや「Sally Lee」などお馴染みの曲も盛り込みつつ、
最後の1曲はTom Waitsのカバー。
こちらもまた、温かい雰囲気に包まれてステージを終えた。

今回は、3人ともアコースティックギターの弾き語りというスタイルだったが
三者三様というか、同じアコースティックギターでも
人によってこんなにも表現の方法が違うのかと、強く思わされた一夜だった。
音楽は、本当に深いものだなぁと思う。

なおRyo Hamamotoは、本人による終演"後"のライブ告知の通り
(本人が「告知するの忘れたー」と、終演後のフロアで肉声によるライブ告知 笑)、
11月20日にmooolsのギタリストとして、同じく仙台パークスクエアに登場する予定。
こちらも見逃せないライブになるだろう。

Short Piece Vol.4/Vol.5の詳細はこちら